登山道の至る所で、狐のまごの群生を目にします、
秋の雑草の代表とも言える花ですが、公園、道路の脇、草むら、何処ででも見られます。
狐のまご(キツネノマゴ)とは、なんとも変わった名前の花です、
一寸見では、こんもりと盛り上がった、花穂の頭頂部を狐の尻尾に見立てられたらしく、
しかも、小さい花と言うところから、孫の名が付けられたようです。
狐という名の付く植物は、図鑑を何枚かめくっただけでもいくつか出てきます、
キツネノカミソリ、キツネノテブクロ、キツネノボタン、キツネノマゴ・・・と、
何れも、違う仲間で、似ても似つかぬ花を咲かせます。
Data | 特 徴 ・ Memo | ||||||||||||||||||||||||||
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花の、上唇弁は小さく三角状、先端は浅く2裂、先端に昆虫の目玉状の、雄しべ2個、
花の下唇弁は、愛らしく、長く突き出し先端は3裂、
喉部に、蜜のありかを示す、白とピンクの蜜標の斑紋があり、萼は深く5裂、花は、Max 5mm位の小さな花、
蜜標の不思議な紋様は、昆虫をおびき寄せる秘密が隠されているようです。
雄しべは、茶色の葯 2個、この葯の基部に花粉を抱き、この基部に白い八の字状の2枚の舌片を持ちます、
この舌片に昆虫が触れることで、葯に圧が加わり花粉が昆虫に付着する構造になっています、
雌しべの花柱は、上唇弁の2裂裂溝に沿い先端迄伸ばし、上唇弁先端部で柱頭を下向きに伸ばします、
写真では、両目玉の葯より先端ながら、目玉にくっついた姿で、肌色の柱頭が覗いています。
有難うございます。
キツネノマゴ、我が庭にもあちこち生えていますが、こんなにも群生するものなのですね。
地味な小さな花ですがとても可愛らしく印象深いものがあります。
単なる雑草と見過ごされてしまう植物ですが、気に留めていたい花の一つです。